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2017.09.10

4歳からの受け口(反対咬合)治療 (パナシールドで反対咬合を治す方法)

歯並びの問題を総称して『不正咬合』といいますが、

不正咬合の割合

叢生(歯並びの凸凹) 35%

上顎前突(出っ歯)  28%

下顎前突(受け口)  31%

開咬(前歯が咬んでない状態) 5% 

その他(歯が少ないなど)  2%

以上のようにさまざまな状態があります。

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歯並びには様々な種類があります

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今回、お話しする矯正治療は

下顎前突(受け口)  31%

についてです

上の歯より舌の歯が表側になっている状態(受け口・反対咬合)

正常な発育を阻害する異常や口腔疾患について、その予防と治療を行うこと、これが小児治療です。そのなかでも矯正は、お子様の健康と成長に大きく関与すると考えます。

挟窄(きょうさく)した顎の骨を矯正で広げることで、永久歯列がきれいに生えそろえば、噛み合わせが良好になるのはもちろん、呼吸が口呼吸から鼻呼吸に変わって免疫力が強化されます。

きちんと噛む刺激で脳の成長を促す、といった医学的な報告もあります。

そもそも【反対咬合】とは?

正常の噛み合わせでは、上の前歯は下の前歯より前方に位置します。反対咬合とはその前後関係が逆になった状態で、下の前歯が上の前歯より前後に出ている状態をいいます。

「なぜ反対咬合(受け口)になったのか?」

「遺伝でしょうか?」

歯並びの不正には原因があります

遺伝的要素は全くないとは言いませんが、

少なくとも乳幼児期における【反対咬合】は悪習癖などの後天的な影響が大きく、なんらかの原因があると考えております。

反対咬合には3つのタイプあります。

機能性反対咬合

簡単に言うと癖や口の周囲の筋肉のバランスが悪くて歯並びが悪い状態

歯性反対咬合

歯の軸が傾いていて歯並びが悪い状態

骨格性反対咬合

顎の成長のバランスが悪くて歯並びが悪い状態

 

①→②→③に育成につれて重傷度が増していきます。

しかしながら、乳幼児期の反対咬合はほとんどのケースで①にあたります。

 

乳幼児期の反対咬合を放置すると、前歯を使った食育ができないので、あごを正しく育成する事が出来きません。その結果、6歳頃に前歯が乳歯から永久歯に萌え変わり始めても、成長不足のあごに合わせて反対咬合になります。それが②の状態です。

そして第二次成長期に③となっていく可能性が上がります。③の状態になると顎の手術になる事もあります。反対咬合に関しても、時期がとても重要です

親御さんからお子様のお口をみて「おかしいな?」と思ったら様子をみてはいけません。

下記の図で示すように、矯正治療は治療時期を4つに区分致します。

乳歯列期 

すべて乳歯の時期

混合歯列期前期 

6歳〜前歯のみが永久歯に交換している時期〜

混合歯列期後期

9歳〜犬歯(糸切り歯)が永久歯に交換する時期〜

永久歯期 

12歳〜乳歯がすべて永久歯に交換して第二大臼歯が萌出してからの時期〜になります。

当医院では9歳(混合歯列期前期)までに治療を終えることをおすすめしてます。

その理由は4つです

歯の萌出犬歯が萌出する前なら、前歯だけの問題で済みます

成長  :第二次成長期の顎の成長を利用できます

モチベーション自我の芽生える前なら、親のやる気だけで治せる

装置の適合犬歯が萌出し始めると装置が不安定になる

※もちろん永久歯に生え変わった後からでも矯正治療は可能です。しかし顎の成長が止まった状態での矯正治療は、歯が生えるスペースがない場合は、健康な歯を抜歯してスペースを確保し歯並びを改善する場合があるため、混合歯列期から矯正するよりかは負担がかかる場合があります

混合歯列期からの矯正治療は『床矯正』と言って顎の成長を促進させながら歯並びを改善し誘導する矯正治療をご提案しています

このような受け口(反対咬合)になっている場合は

4歳頃から矯正治療を始めます

矯正の時期は乳歯列期(全て乳歯の状態)になります

受け口を矯正するパナシールド

下の歯が上の歯より出ている「反対咬合」、いわゆる「受け口」。3歳児検診で5%ほど見つかる症例です。

大人になってからの矯正も可能ですが、骨の完成前に適切な治療を行ったほうが、治療期間も短く、患者様への負担が少なくなります。

当医院では「パナシールド」というマウスピースのような器具を使った、筋機能訓練をおすすめしています。就寝中に装着することで、顎の周辺の筋肉が顎を正常な位置に戻すように動き、訓練されます。

受け口のお子様には特徴があります

  • 上唇の圧力が強い
  • 顎部の緊張がない
  • 舌の位置が正しい位置にない(下がっている)

矢印の方向をみてみると上唇の力が強く上の前歯に内側の力が発生しているのがわかります。この状態になってしまっている原因は、舌の位置が関係しています。本来であれば舌の位置は上顎にくっついている状態ですが、反対咬合のお子さんは舌の力が弱く、下がっている傾向にあります。そのため、舌が下顎の前歯を押す力が強く、成長が促されたり前歯の軸が傾斜し反対咬合、もしくは下顎の成長が早くなり反対咬合になってしまいます。

 

 

受け口を矯正するパナシールドとは?

パナシールドは柔らかいマウスピースの装置を口に入れ、舌の位置を上に持ち上げる癖をつける矯正装置です

 

パナシールドの内側のくぼみに舌を乗せ、口を閉じることにより舌が前歯を押し上げるように働き、下唇が内側に入り込む力が自然に発生します。そうすることにより反対咬合が改善する仕組みです

使用方法は夜間寝るときに装着するだけです

出かける時は使用しません(パナシールドをなくしてしまうことがある為です)

しかし、日中も使えるようなら装着していた方が舌の訓練や顎の成長は促しやすくなります

 

 

 

パナシールド使用前

 

 

 

パナシールド使用後

使用時間や反対咬合の状態によりますが

数ヶ月から半年程度で改善する場合があります

(個人差があり1年かかる場合もあります)

 

 

お子さんの反対咬合で心配の方はお気軽にご来院ください

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