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2021.11.05

お口は『命の入り口』

 

日本では約10人に1人が低体重児や早産で誕生しています

 

妊娠中は、妊娠ホルモンの関係や、つわりなどによってお口のケアが怠りがちになるため、約8割の妊婦さんが歯周病になっています。

歯周病は自覚症状がない口腔疾患です。

歯周病にかかっていると、歯周病菌が血管に入り込んで血液と共に全身をめぐり、歯周病菌がつくりだす毒素が胎児に悪影響を与えたり、子宮の異常収縮を促進させることで低体重児や早産の原因になると考えられています。

 

 

 

 

 

 

当院では、スウェーデンのバイオテクノロジーに基づいた母乳由来の天然乳酸菌を用いた画期的で最先端のバクテリアセラピー(歯周病治療プログラム)を導入しています。

 

口腔内・体内のバランスを整えることで病気の治療や予防を行うという医療技術です。日本でも歯科分野を中心に善玉菌を利用して体内に錠剤する菌の質やバランスを改善することで、疾病予防に役立てられています。

 

バクテリアセラピーは、抗生物質の代わりに乳酸菌を使用して抗生物質と同等レベルまで歯周病菌を抑制することができる安全かつ安心な治療方法です。

また、抗生物質を使用した場合は体内の良い菌まで一緒に除菌してしまいますが、この乳酸菌による治療の場合、体内の良い菌に影響を与えることはありません。

 

ヒトの体には約500種500兆個以上、重さに換算すると約2kg にもなる膨大な量と種類の菌が生息しています。

この菌はヒトに有益な「善 玉菌」、病気やトラブルの原因になる「悪玉菌」、優勢な菌に合わせてどちらにもなる「日和見菌」の3種類に分類されます。

そして、体内 菌のバランスが悪玉菌に優位な状態になってしまうと、様々な病気を引き起こすことがわかっています。

バクテリアセラピーは、善玉菌を補給することで体内菌のバランスを整える医療技術です。

 

 

 

 

バクテリアセラピーで使用するロイテリ菌とは

 

 

 

 

ロイテリ菌は、ヒトの母乳・口腔由来の乳酸菌です。

新生児の消化管に最初に定着する乳酸菌です。ヒトへの乳酸菌の定着率は生活習慣や衛生状況によって異なりますが、ロイテリ菌は都市部よりも郊外に住む母親の母乳からより多く検出されることが分かっています。

 

 

 

ロイテリ菌は消化酵素や胃酸への耐性があり、優れた定着性があります。 WHO/FAOが定めるプロバイオティクスとして望ましい全ての特性を兼ね備えています。

ノーベル医学・生理学賞の審査本部のあるカロリンスカ医科大学で20年以上も研究されている乳酸菌で、世界的なプロバイオティクス企業であるバイオガイア社が産学連携してます。

世界100カ国と地域の歯科や小児科や産婦人科などの医療機関で採用され、アメリカ食品医薬局からも、安全性を認証する「GRAS」を取得しています。

バクテリアセラピーをおすすめしたい方

 

風邪や歯周病の治療には悪玉菌を殺菌する目的で抗菌剤(抗生物質)が使用されます。

 

しかし、抗菌剤は体内の善玉菌も殺菌してしまうた め、多用すると様々な副作用が起こります。

 

また、抗菌剤の濫用によって、抗菌剤の効かない「薬剤耐性菌」を産んでしまい、社会問題と なっています。

 

ロイテリ菌を使ったバクテリアセラピーは風邪ですら大きなリスクとなるNICU(新生児集中治療室)などでも実施されている安心・安全な 療法です。

 

抗菌剤を避けたい赤ちゃんや妊婦の方、抗菌剤の常用によって副作用に悩まされている高齢者の方には、日頃から疾病予防としてバクテリアセラピーを実施していただくことで抗菌剤の使用を抑え、また薬剤耐性菌を持った方の疾病治療の選択肢として推奨されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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