大規模災害への備えはしていますか?
習志野市でも 大きな被害があった東日本大震災から8年が過ぎ、災 害への恐怖が薄れていませんか。巨大地震は突然発生 します。何時、どこで、どの程度なのか予知は出来ま せん。平成7年1月17日発災の阪神淡路大震災は、避 難所等で亡くなった方のうち、223名が肺炎でしたが、 寒いだけでなく誤嚥性肺炎での死亡がほとんどでした。 これを教訓に平成16年10月23日発災の新潟県中越地 震では、被災者への口腔ケアを積極的に実施し、誤嚥 性肺炎での死者は1名だけでした。習志野市歯科医師会は東日本大震災の被災地に歯ブラシ や入れ歯洗浄剤などを送りましたが、全国の歯科関係者も口腔ケア用品を提供し、口腔衛生 を保つように尽力しました。
阪神淡路大震災では、このような様子が見られました。余震 が少し落ち着いた頃に、被災した方々は倒壊した自宅で通帳や 財布など貴重品を探しています。薬や入れ歯やメガネを探して いる人もいます。避難所で出される食事も最初はおにぎりや菓 子パンなどでしたが、日にちが経つにつれお弁当なども提供さ れるようになりました。
しかし、コンビニの様に電子レンジで温める事は出来ません。ご飯もおかずのから揚げも硬く、入れ 歯のない人には食べられません。入れ歯を外していたのが悔やまれます。入れ歯を作ろうに も歯医者さんも被災しています。
長べ物の支給は十分にありますが、水道はまだ復旧してい ないので、お風呂はもちろん顔も満足に洗えません。ペット ボトルの水やお茶は飲み物としてとても貴重です。最初は食 事の後に気になった口の中のベタベタも、だんだん気になら なくなってきました。隣のおばあちゃんが食事の時にむせた り、夜寝ている時に咳込んでいます。風邪かなと思ったら肺 炎だったそうで、入院しました。入れ歯や口の中の汚れが肺 に入ってしまったそうです。しばらくして歯ブラシが配られ、 ようやく歯みがきができます。歯磨き粉も欲しいのですが全 員分はないようです。子供用の歯ブラシもあるといいのですが…。 学校が始まった時の歯科健診が心配です。
少量の水しか使えないので、十分に歯みがきができません。治療中の歯 が痛み始めてきました。歯ぐきも腫れてきて磨くと血が出ます。少し動い ていた差し歯も1本取れてしまいました。こんなことなら早めに治してお けばよかったです。
誤嚥性肺炎肺炎について
食事中に、食べ物、飲み物が気管に入ってむせるのは、誤嚥を防止する ためのものです。
口の中で増えた細菌が食べ物や唾液などと一緒に誤って肺に入っておこ る肺炎を「誤嚥性肺炎」と言います。特に、高齢者は飲み込む力や免疫力 が低下しているので、注意が必要です。避難所生活や水不足などで、口の中が清潔にできな くなると、誤嚥性肺炎等のリスクが高まります。口の中を清潔にし、細菌の数を減らして予防 しましょう。また、舌や口の周りの筋肉を動かすお口の体操で口の働きを維持しましょう。
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