みなさん 虫歯になったことってありますか?
今まで一度も虫歯になったことがないのであればそんなすばらいいことはありません
しっかり口腔ケアができていて問題ないでしょう!
でもほとんどの人が少しは虫歯になったことがあるのではないでしょうか
そもそも何で虫歯ってできるのか考えたことありますか?
それを知らないと自分の歯や子供の歯を守ることはできません!
今回は、『虫歯』についてお話ししていきます
虫歯は、日本人が生涯9割の方が経験すると言われています
虫歯とは、虫歯菌(ミュータンス菌)という口腔内の細菌が糖を栄養にして歯を溶かす酸を出します。この酸により歯が溶けたものが虫歯になります
つまり、自分の口の中の常在菌で自分の体(歯)が溶ける口の病気のことを虫歯と言います
自分の口の中の虫歯菌で歯が溶けるの!?
私が治療する際に説明するとこのことをわかっている方はほとんどいないように感じます
ほとんどの人は『歯を磨かないと虫歯になる』ということは知っています
確かにそれも正解なんですが
自分の常在菌で歯が溶けているということは知らない方もいます
まずは虫歯(歯が溶ける)仕組みを知ってもらうことから予防が始まります
私たちは美味しご飯や甘い物を食べます。
生きるためには食事することは大切です
その中でも砂糖が含まれている食品を摂取すると歯の表面では何が起きているのでしょうか
唾液中には500〜700種類の細菌が住み着いていると言われています
この細菌の中で歯の表面のエナメル質を溶かしてしまう細菌は虫歯菌(ミュータンス菌)という口腔内細菌が原因です
①口の中に糖が入るとミュータンス菌が糖を取り込み始めます
②糖を取り込んだミュータンス菌は粘着性のネバネバした物質を出します
③歯の表面がネバネバするので、歯の表面に次から次へと口腔内細菌が付着し始めます
ミュータンス菌が歯の表面に繁殖し始めます
④次にミュータンス菌が糖を栄養にして酸を産生します。この状態が長く続くと口腔内が酸性状態が続き歯の表面が溶けやすくなります
⑤口腔内の酸性状態が改善されず、歯の表面に虫歯が菌が付着したままだとエナメル質に穴が開きます。この状態を虫歯と言います
歯に穴があくと歯科治療するしか方法がありません。また少し穴があいた程度では痛みもなく自覚症状はありません。
口腔内は通常は弱アルカリ性から中性(pH6.7)状態を保っており、食事をするたびに口腔内が酸性状態に傾きます。歯が溶ける境目はpH5.5以下になると言われています。
口腔内が酸性状態になると歯の表面のミネラル成分が溶かされ始めます(脱灰)。40分ほど時間が経つと唾液の自浄作用により口腔内が中性状態に戻り、溶かされた歯の成分が元に戻ろうとします(再石灰化)。そのため再石灰化をすれば歯が虫歯になることはありません
しかし、pH5.5以下の状態が長く続くような食生活を続けていると・・・
歯が溶け出す時間が長いため、歯に穴があく虫歯ができてしまいます。歯に穴があくと再石灰化することは不可能なため、歯科治療する方法しかありません
再石灰は歯の表面のミネラルが溶け出す程度の脱灰だけに起こります
食事や間食は規則正く決まった時間にとるようにしましょう
磨き残しにより
エナメル質が溶けてしまった症例
Case1
前歯の表面と歯の間の虫歯
小さい虫歯に見えますがここまで歯が溶けていました
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Case2
治療した歯の虫歯の再発
歯の間に保険治療のコンポジットレジンという材料が詰まっていました
材料の強度が足りず劣化しており、磨き残しにより
虫歯菌が歯の内部に入り込んでいたため歯が溶けていました
歯の内部の虫歯を除去しました
Case3
今まで虫歯と言われなかった歯に虫歯が見つかった症例
歯の間に虫歯がありました
さらに治療してみると虫歯が内部でかなり進行していました
歯の内部の虫歯(茶色いところ)を取り除くと
ここまで虫歯菌で歯が溶けていました
Case4
磨き残しにより虫歯菌で歯の間が溶けてしまった症例
綺麗な歯のように見えますが
両隣の歯の間が虫歯になっていました
虫歯は気がつかない内に進行することがある歯が溶ける病気です
日本人の歯を失う原因の第2位が虫歯です
もし虫歯になってから治療することを繰り返すと
日本人の歯が残っている本数はどうなっているのでしょう
答えは・・・・
なんと75歳で歯が残っているのは
平均13.32本
自分の歯は全部で28本あります
(親しらずを入れると32本あります)
歯が半分なくなってしまいました・・・
お子さんの大切な歯が虫歯だらけになったら困りますよね
虫歯になる原因を知り、歯医者さんでしっかり磨けているかどうかのチェックと歯のクリーニングをすることをオススメしています